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dolog=blogにdo、動詞をつけた造語です。 情報選択行動のlog(記録)として書いていきます。

ドイツはライプツィヒからの帰国 その14

前回に引き続き、ブンデスリーガ観戦記です。つたない文章ですいません。



スタジアムに入る際には厳重なボディチェックを受けます。

日本のそれとは大きく異なりました。

金属探知機を使用した上で、それをくぐってから再び人の手によるボディチェックを行いました。

先日のドイツ五輪代表の試合においても、(中には入れませんでしたが)同じようにチェックをしていましたので、厳重なチェックを行うのは必然だということですね。



いざ、チェックを受けてスタジアムの観客席に足を向けるのですが、至るところにはビールを飲んで談笑している人間ばかり。

何かの雰囲気に似ているな、と思っていたのですが、ふと、同じグループの誰かが発した「祭りみたい」という言葉で“まさに!!!”と。



ほんとに祭りに来たような高揚感と場所の雰囲気がスタジアム中に蔓延している。



日本の中で、僕の地元は新潟なので、アルビレックス新潟がありますから、試合を見に行く事もあります。新潟である日本代表の試合もほぼ観戦しているのですが、正直、あそこまでの高揚感は味わえませんでした。(どちらも初めてのころの気持ちを思い返して比較してみました。)



まぁ、ドイツ・ハイに陥っていたことは確かだと思いますが、それにしても、そこにいるだけで楽しくなる、という雰囲気が非常に気持ち良かったことが鮮明に思い出されます。





そういえば、カテゴリー別にチケットの半券をチェックする人いるじゃないですか。

僕らが座るカテゴリーのチェックインは、奇麗な女性だったのですが、(この辺は日本と大きく異なるポイントだと思います)ガムを口にしながら、ポケットに手を突っ込んだ状態で、微動だにせず、目だけを配るだけ…という(笑)

僕なんかは日本にいる時の癖でついつい、チケットに顔が近づいてくる事を待っていたのですが、何にも動きが起こらないものだから、ただその女性のそばに立っている人になっていました。



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席に着くと、ゴール裏にはちらほら…ではなく、既に多くの人がいて、歌っています。

試合開始の1時間は前だったと思います。

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小粋なチャントを小気味よく響かせながら、リポーターがピッチサイドから何かしらの報告なのか、宣伝なのかをちょくちょく。



選手が出てくる頃にはスタジアムの席は埋まってきて、ゴール裏はすでに120%!!

結局、この試合の観客数は52,000人ほど。

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席の一部は解放されていなかったので、すべて奇麗に埋まったら70,000人ぐらいは入るのでは無いでしょうか。アウェーのゴール裏サポーターも3,000人ぐらいいたのでは無いでしょうか。

たかが3,000人ですが、されど3,000人。本気で応援しているのでかき消される事はありませんでした。もちろん、ホームであるヘルタ・ベルリンのサポーター達は、それをかき消さんばかりの声援を送っていましたが。



どちらも試合に近づくにつれて熱気がムンムンとしてきて、それはキックオフと共に最高潮!



ちなみにヘルタ・ベルリンは、当日残留争いをしている順位でして、ちょうど監督が年始から変わっていまして、サッカーがお好きな方はご存じだと思いますが、現在のヘルタのトレーナーは「レーハーゲル」です。

過去に、ギリシャを率いてユーロ2004を

制した事もある実績のある監督ですね。





チームとしての力量はブレーメンの方が上なのでしょう。(現に当時はブレーメン4位に付けていました。)ベルリンはボールを中々保持できず、時折カウンターを仕掛けるのが精一杯でした。



そんな中、セットプレーからのこぼれ球をボレーし、高いバウンドになってそれが入りベルリンが先制。



そこから、スタジアムのサポーター達を喜ばすニュースばかりが速報で入ってきており、同じく下位で並ぶチームが尽くベルリンにとって有利な試合状況で進んでおり、点が入るたびにスタジアム中がガッツポーズを見せていました。



あ、あと、バイエルン・ミュンヘンが失点するたびにもガッツポーズでした。

何だか根深いものがありますね。

日本のアンチ巨人的なものでしょうか。



試合中のサポーターの姿勢について非常に興味深かったのが、

玄人好みのプレーに関してサポーターは惜しみない拍手を送っている事ですね。



ちょっと難しくなるのですが、例えば、ブレーメンサイドバックがボールを持って、味方のボランチにボールを預けようとした際に、ベルリンのトップ下の選手が懸命にボランチへのパスコースを消し、ボールを出させず、ゴールキーパーに戻さざるを得ない状況を作った際に、「おぉ、ナイス。」とつぶやいた僕を含めた日本人4人以外のスタジアムにいる観客から拍手が送られました。



これって結構驚きで、みんな分かってるんですよね。

そのプレーが守備を楽にしてくれる事を。



また、別に機会では、こんなシーンがありました。

ベルリンが中盤の底からフォワードの選手にボールを当てて、ポストプレーからの展開を狙いましたが、トップの選手にボールが納まらず、相手に奪われてしまいました。

この時に、“溜息”では無く、“叱咤”を観客がするのです。

「ふざけるな!」「ちゃんとおさめろ!」などと。



これも、結局、そのプレーが出来るかどうかが“ベルリン”というチームにとっていいのか悪いのかを本気で考えているからこその叱咤なんですよね。





結果、1−0でベルリンの勝利で終わりました。



試合後も、ベルリンのサポーターはホント嬉しそうにずっと歌ってました。

電車に乗る前も、電車に乗ってからも電車を揺らしながら、電車の出入り口付近をたたきながら、吊革につかまって足を振り上げながら、電車を降りてからも肩を組みながら、駅について食事するところでも同じ色のマフラー見つけたら絡みながら…





うるさかったです(笑)





けど、地元のチームを愛しているからこその行動であり、それは何だか見ていて非常に羨ましいというか、模倣したくもなりました。

海外のチームを応援したくなる気持ちも分からないでは無いのですが、やはり縁もゆかりもある地元のチームを応援せずして、どこを応援しましょうか。



ブンデスリーガ観戦の夜は、電車に揺られて静かに幕を閉じました。



翌日はバスに揺られて再びベルリンへ赴いた事は秘密です…(笑)





さて、次回は再び講座の内容について触れていきます。

次にご紹介するのは、Dr.Minow「エネルギー系パフォーマンス前提」について書いてみたいと思います。