[]{DE}dolog “ジョジョ”ってご存知ですか?
ジョジョ・ザ・ワールド
25周年を記念して原画展開催
皆さんは荒木飛呂彦:作「ジョジョの奇妙な冒険」をご覧になった事はありますか?
今年は、そのジョジョの奇妙な冒険が連載25周年を迎え、原画展(http://bit.ly/QxJ5zP)を作者である荒木氏の故郷、「S市杜王町(仙台市)」と「東京」で開かれています。
自称「ジョジョリスタ」である僕も非常に興味があり、行きたい気持ちがあるのですが、中々にうまくいきません…(泣)
今回の記事は、そんなジョジョの魅力を少しでもお伝えできれば、と思って書いてみます。
地筋の物語である
まず、簡単にジョジョについて説明をさせてもらうと、それは血で紡ぐ物語である、ということです。構成的には、部構成となっていて、1部、2部、3部…と続き、現在では8部まで続いています。
ただ、地を紡ぐ、という意味でのジョジョは6部で終わっており、7部以降はパラレルワールドとして描かれており、作者である荒木氏も最近発売された「JOJOmenon」(http://bit.ly/TlhrdD)の中で「(略)…『ジョジョ』は根本的に終わったと思いましたね」と語っています。
その基本的な進み方は、ジョースター家と“ディオ”という存在の壮大な活劇になっています。
「何で“部”構成でやっていて、メインタイトルの“ジョジョ”は残るの?」と質問を受けた事があるのですが、その答えは至極簡単で、「何部になろうが主役は“ジョジョ”」ということなんです。
“?”となる人もいらっしゃるでしょうが、各部によって主人公は変わります。
ただ、“ジョジョ”であることに変わりは無いんですね。
以下に各部の主人公の名前を挙げていきます。
- ジョナサン・ジョースター
- ジョセフ・ジョースター(ジョナサンの孫)
- 空条 承太郎(ジョセフの孫) :空“条承”太郎
- 東方 丈助(ジョセフの隠し子):東方“丈助”
- ジョルノ・ジョバァーナ(DIOの息子)
- 空条 徐倫(承太郎の娘):空“条徐”倫
ジョセフの血が濃いのはご愛敬です(笑)
御覧の通り、全てが“ジョジョ”になるよう設定されているわけです。
そんなジョジョ達は宿敵であるディオと闘っていく訳です。
敵は強いだけじゃない
6部まですべてにライバルキャラである“ディオ”が何らかの影響力を持ってジョジョ達に襲いかかるってのが大筋なんですが、そのディオにたどり着くまでに何やかんやあるってのは当然のこと。
敵キャラもたくさん出てくるのですが、その敵キャラも段々と強いやつがドンドン出てくるのではなくて、途端に弱っちぃやつが出てきます。
そして、作風として非常に素晴らしい点は、“心理戦”。
ただ単純に“オラオラ”しているだけではなくて、時には頭を使って解決しなければならない課題を突き付けてくる敵キャラがいるわけです。
そんな奴らとの知恵比べを制しながら進んでいく物語や、展開には常にドキドキとハラハラが混在していて、常に一様じゃない展開へ誘ってくれます。
そのアクセントの利かせ方が荒木氏の力量でもあり、ジョジョの魅力でもあります。
擬音の聞かせ(見せ)方が最高!!
あとは何よりも「擬音」の使い方ですね。
荒木氏の作品には常に「擬音」が登場します。
映画なんかを見ていて、不気味なシーンってあるじゃないですか。
何かが潜んでいて、襲われるかもしれないシーン。
すごく怖いですよね。
僕なんかはビビりだからホラー映画なんてみようものなら2カ月は平気で引きずってしまいかねません。それぐらいにビビりです。
その恐怖感と言うのを作品の中で擬音を使って表現するのが荒木氏は抜群にうまいんですね。
例えば、不気味なシーンでよく使用されるのが
ゴ ゴ
ゴ ゴ
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
といった擬音。
どうですか?うまく表現できているとは思いませんが、不気味な感じを受けていただけると思います。
これに荒木氏の書いたキャラクターたちに風景を被せてくるので、その効果は非常に大きく、こちらにも違和感なく受け入れられる、という訳です。
と、まだまだ事はたくさんあるのですが、それはまた次の機会に譲ることにします(笑)
ただ、作者の荒木氏はジョジョを“人間讃歌”と言っています。
肉体と精神の戦いを表現する上で必要な表現だったと語っているのですが、その部分に感銘を受けました。
絵が気持ち悪いとか、訳がわからない、といった声が聞かれるのも、ジョジョには本質的に目を背けたくなるようなものがあるからだと思うんですね。
人間の本質的な部分を描いているともいえます。
それをマンガとして表現できている荒木氏の仕事には感服しています。
どうか皆さんもご機会があれば、どうぞご覧になってください。