スポーツ業界の給与
決して高くはない選手の給料
甲子園の組み合わせも決まり、その組み合わせからどんな試合が展開されるのかを期待している各報道機関の鼻息が荒くなって来ました。
この甲子園で活躍をすることで大きく人生が変わる選手が何人も生まれるでしょう。
我が郷土である新潟県の代表は日本文理高校。
2009年の夏、中京大中京との決勝戦で非常に印象に残る戦い方をし、新潟県野球関係者から今後20年は消えることのない記憶を見事に残しました。
中京大中京VS日本文理 9回表ノーカット 驚異の追い上げ 1 3 - YouTube
彼らもあの夏の後に進路先が続々と有名大学へ決まりました。甲子園“出場”か“ファイナリスト”か。
特に結果が求められる高校野球において、彼らの出した結果はこれ以上無い”結果”だったのかもしれません。
今年も何人、悲劇の英雄が生まれるのか、楽しみであり、そこからプロ野球への道を選ぶ選手もいるでしょう。
片や先日、同じ年代のサッカー競技でも大きな試合があったのですが、クラブユース選手権というクラブチームのみで構成される大会の決勝/準決勝が行われました。
すでにトップチームへの登録を決めている選手もいるでしょう。
と、なってくると徐々に契約金のお話になってきます。
毎年、プロ野球へ入る高卒ドラ一選手の契約金を見ると1億円やドラフト1位ではなくとも8000万や6000万、年俸1500万など非常に夢のある数字が並びます。
片やサッカー界の新人についてはいかがなものでしょう。
以下はサッカージャーナリストである小澤一郎氏のブログ。自身のメルマガ記事を抜粋したものを記載してあります。
小澤一郎ブログ 【 @ichiroozawa】年俸から育成費を差し引くJクラブを横目に「次の一手」を考える大学サッカー
Jリーグ選手の場合は特に、初年度選手はA契約を結べたとしても試合球を含めて「上限」700万と決まっている。昨年まで名古屋に在籍していた永井謙佑選手がそうだったが、1年目でチームにどれだけ貢献したとしても700万しか貰えない。
プロ野球と比較したら随分と夢のない金額だ。
現段階の日本代表を始めとしたサッカーへの注目度からしたら正直信じられない気持ち。
確かにJリーグと日本代表の注目度は違うかもしれないけど、先日の東アジア選手権で活躍した柿谷選手なんてJリーグだけでやってきた生粋のJリーガーだ。
あんな選手がセレッソ以外のチームにいくらでもいる。
けど、あの柿谷のレベルでだって年俸は推測で2000万。
2013年セレッソ大阪 - サッカーJリーグ年俸名鑑
もちろん、現在の活躍と今後の期待値を含めればもっと高額になるでしょうし、欧州の主要リーグへの移籍が実現すればもっと高額なサラリーをテにすることが出来るのではないでしょうか。
スタッフの給料はもっと低額
上では選手の年俸を取り上げましたが、次にもう一つ記事紹介すると、島根の松江FCスタッフの現状です。
Jを目指すアマチュアサッカークラブのリアル|SPORTS PLANET スポーツプラネット
また、こちらはスポーツクラブ社員の平均年収をまとめたサイトです。
スポーツクラブ業界の年収・給料、売上高ランキング-年収ラボ
2,3年ほど前のデータになっておりますので、現在のデータはありません。(すいません。)
この金額が高いか低いか、は置いておいて、この金額をパッと見た時に「高給取り」だと思えますか?
その点については名古屋で独立されて活動されているスタジオナノ主宰高橋氏が自身のブログ2010年の記事で触れています。
「フィットネスクラブの30歳正社員の年収361万円」って記事より考えました。 | 名古屋・伏見のパーソナルトレーニングスタジオナノ高橋順彦のこぼれ話
先ほどのデータの話を戻すと、H17年の542万円からH22年では490万円となっており、差額は50万円にものぼります。
無論、平均値であることを考えれば、全員が同じ金額でないことぐらいは想像に難くないですが、5年間で50万円もの減額になった背景には何があるのでしょうか。
2007(平成19)年にサブプライム危機が起こり、翌年の2008(平成20)年にリーマン・ショックへとつながるわけですが、そこで給料が下がってしまった訳ですが、それは他の業界でも同じ事。
値下げ競争がその背景にあることは間違いがないでしょう。
私も当時、在籍していたスポコンにおいて、その時期に金額を維持するのか下げるのか、という点で議論を重ねました。
当時の答えは「下げない」でした。
苦しい時期だからこそ、入会費や登録費を下げたクラブもあるでしょうし、値段を下げるということはそこで働く人間の賃下げが起こってしまってもやむなし、でしょうし、当時のわれわれが下げなかった理由の一つはそこにあります。結局は、自分たちの環境を悪くすることが金銭を支払う方々へどのように影響するのか、という点で妥協をしたくなかったということです。
以上の点はフィットネス業界を中心にして来ましたが、プロスポーツ業界において、一回の試合で何万人もの人が歓喜できる環境を作り出しているにもかかわらず、非常に慎ましい生活を送っています。
どれだけ授受できることがいいのかは分かりませんが、もっとスポーツや運動に関与する人たちの環境が良くなるようにして行かなければならないな、と感じておりまして、久々の記事更新としました。
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